AffinityはAdobeのPSやAIの代替ソフトにな?数年使ってみた感想

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かれこれ20年近くAdobeを利用しています。

使用しているソフトはPhotoshop、Illustrator、Effects、廃れたけどFlashも使用していました。20年近く使っていますが早くAdobeから卒業したいと常々思っていたんですね。

理由としてはバージョンが上がるたびに高いお金を出すのが苦痛だった、そして近年ではサブスクリプションという月額制で集金をし始めたことで、今後も永遠とお金を搾取され続けるのか…という呪いじみたものを感じていたからです。

Adobeを卒業したい!でも代替ソフトになり得るものがまったくないという状態がずーっと続いていました(GIMPやインクなんちゃらがありますがあれは使い物にならない)。

そんな時に、Affinityというソフトが出現したのでPhotoshopとIllustratorの代わりになるのか利用してみました。

Affinityの主な利用目的

  • Webデザイン
  • ゲームアプリデザイン

上記が主な利用目的です。

一般的にはこれらはPhotoshopとIllustratorが利用されていると思います。ワイヤー作成でIllustratorを使用していましたが、今はSketchに乗り換えています。

目次

Affinityの使用感

Affinityには主に3つのアプリがあります。

  • Photo:Photoshopと同じようなもの
  • Designer:Illustratorと同じようなもの
  • Publisher:エディトリアル用、紙面作成などで他2種の統括ソフトでもある

これらは一つ一つに約6000円の買い切りになります。Adobeの年間と見比べると格安ですね。現状はAffinityは一度買えばアップデートされても使い続けられます。ただし次世代バージョンになると再び購入する必要があります。

基本的にPhotoshopとIllustrator(以下Adobe)を手足のように使える人ならすぐに理解できる作りになっています。

Adobeでできることはおそらく90%くらいの事が可能になっている感触を受けました。Adobeで作ったファイルを普通に読み込むことができますし、逆にAdobeのデータ形式で書き出せるので互換性があります。

しかし、互換性に関しては100%ではありません。それはAffinityはAdobeでできることが100%できるわけではないからです。

Affinityで作ったデータをAdobeで開けば崩れることはそうそうないでしょうが、Adobeで作ったデータを読み込むといくつかのレイヤー要素が分割されたり結合されていたりします。

何が対応していないかは全て把握することは難しいでしょう。

UIはAdobeがやっぱり良い

長い年月をかけて開発しているからでしょうか、UI/UXはAdobeがやはり優秀です。Affinityでできるよね?って思っていても、そのツールがどこに隠れているか解りにくいです。

また、Adobeではワンクリックでできるようなことが3クリックくらい必要だったりするので(例:スポイトで色を拾って反映するのが手間)時短ができなくなります。

Z軸の概念も変なので、新たに開いたツールのボックスが下に表示されて見れないなどの問題があったりします。クリックで上にかぶさってくれれば良いのですがそれができません。

細かなところがわかりにくく使いにくい

マスクや、埋め込み画像などがパッと見で解りにくいです。

例えば画像を投げ込んで選択範囲を指定してDeleateキーで消去しようとすると画像がすべて消えます。

これは投げ込んだ画像が埋め込み画像扱いになっているので一度ラスタライズしないと編集できなくなっているからです。その他にもマスクの扱いやすさが微妙にやりにくかったり手間だったりと色々と時短に関して問題が出てきます。

また、Photoの方ではベジェでライン書きできないのも盲点でした。簡単なボックスなどのプリセットはもちろん入っていますが、好きに描けないのでDesignerも購入する必要があります。

PC/MACで分かれている

PC/MACの両方で利用している人は結構多いと思います。

残念ながらAffinityでは両方のOS版を買わなければなりません。

Affinityの良いところ

爆速です。Adobeに比べれば恐ろしいほど作業が軽いです。たまにCPUやメモリを眺めてみましたがかなり低燃費のようです。

PhotoとDesigner間のデータも不都合なく行き来できるのでPhotoshopとIllustratorを好きに切り替えながら利用できるかたちになります。

というか本来一つのソフトだけど機能だけ分けた感じを受けます。

そしてAdobeでできることはほぼできる!という点は忘れてはならない特徴です。そんなことできるのってAffinity以外にないのではないでしょうか。

結論としてAdobeの代替ソフトになるか?

なりません

UIの違いや多少の癖がありますが、AdobeでできることはほぼAffinityでできるので買い切りソフトとしてめちゃくちゃ優秀だと感じました。

しかし日本人が使うに当たって最大のデメリットが存在します。

それは…日本語がまともに書けないということです。

使えるフォントもあるのですが使えないフォントがほとんどです。PCにデフォルトで入っているようなフォントやグーグルフォントは使えますが、その他の有名な有料フォントは読み込めるものと読み込めないものがあります。一覧には出てきますが何も書けません。

そして使える、使えないの判断が出来ないので非常に困ります。

Affinityに乗り換えないほうがいい人

仕事でAdobeソフトを活用している人はデータの相互互換が無いと言えるレベルなので支障がでます。例えばAI製の配布されている素材を読み込むとパスのグルーピングがグッチャグチャになります。一部はラスタライズされたりかなり素材として使いにくくなります。見た目が崩れないのが幸いではありますが、これがもしデザイナーからもらったデータだとしたらかなり厄介です。

こんな人はAffinityで十分

  • Webデザイナー
  • UIデザイナー
  • イラストレーター
  • 商業じゃない写真の編集やレタッチ

日本語の基本フォントで十分な個人でやっている人には向いています。

Affinityでネックなのは合成やレタッチです。そのためPhotoは画像1枚を作り込む人にはあまり向いていません。

WEBフォントを利用してパーツを配置していくようなデザイナーはDesignerで十分に事足ります。Designer自体はIllustratorと遜色ないので特殊な技法(ライブトレースなど)を使っていなければイラストレーターの方も自由にベジェで作品作りが可能です。ただしトンボが日本式が使えないそうなので印刷物の場合は自分で書く必要があります。最近はPDFでの入稿もあるでしょうからトンボにこだわる必要もないかもしれませんが…。

優秀なワイヤーアプリとして考えればDesignerのみを持っていれば便利だと思います。ブログのサムネなどを作る人はCanvaの方が良いですね。

最後に

Affinityを数年駆使してみた結論としてはAdobeの代替ソフトにはならないという結論でした。いくらアップデートを繰り返しても日本語問題は解決しませんでした。日本語フォントを使えない他に、日本語入力ができなくなるというバグがず〜っと存在します。せめて日本語入力が毎回快適にできるだけでも利用価値はあるのですが…。ストレスがヤバいです。

Affinity2になって日本語バグに期待したのですが、使えない事と入力できなくなる2つのバグは健在でした。

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