赤ちゃんを産むと殆どの家庭で
母乳に関する問題が出てくるのではないでしょうか。
母乳神話といいますか、親戚・知人だけにとどまらず
すれ違う散歩中の赤の他人であるジジババからすら「母乳なの?」と聞かれるほど。
何だか母乳じゃないといけない雰囲気がすごいですよね。
母親としてもやっぱり母乳を与えたいと思うのは
母性として当たり前のことだと思いますが、
全ての女性から母乳が出るとは限りません。
それに加えて、赤ちゃんが母乳を飲むのが苦手な可能性もあります。
我が家の場合、
母親は母乳が普通に出ていましたが
赤ちゃんが母乳を飲むのが下手くそで
だんだんと拒否し始めました。
そのため母乳の出が悪くなり悪循環になり
母親にかなりのストレスが発生しました。
母乳にこだわるデメリット
夫のサポートが半端になる
母乳にこだわることで最もデメリットに感じたことが
「母乳タイムの時に奥さんが起きないといけない」ということ。
月齢が低いときは2時間おきに与えないといけません。
月齢が上がっても3〜4時間間隔になるだけなので
奥さんはずーっと集中して寝れないことになります。
ミルクと母乳の混合であればミルクだけの時間を作ることで
奥さんが寝られる時間を作ることができるのですが、
我が家の場合は母乳を飲む量が少ない&母乳を出さないと止まるという理由から
2時間おきに必ず母乳を与えるようにしていました。
必然的に睡眠時間が減ります。
人間、睡眠時間が足りないと攻撃的になりますよね、
僕だけに当たるなら良いのですが
赤ん坊にまで当たるようになってきました。
対処としては、夜中に赤ん坊が目覚めたら
私がすぐに起きてあやし、奥さんが目覚めないようにミルクを与え
無理やり6時間位寝れるようにしていました。
これはこれで反感を買っていたかもしれませんが、
言っても受け入れてはもらえない状況でしたね。
もし完全ミルク、もしくはミルクだけの時間帯を作っていれば
もっと私が赤ちゃんをあやすように分担できたと思います。
「旦那の寝かしつけ練習が出来ない」問題
母乳を与えているとその流れで赤ちゃんは眠りに入ってしまいます。
それによって自然と旦那が赤ちゃんを寝かしつける時間が減るので
旦那は寝かしつけを練習できず全然寝かしつけできなくなります。
月齢8ヶ月の今でこそ寝かしつけできますが、
寝かしつけって赤ちゃん側も慣れてくれないと寝てくれませんよね?
寝かしつけに上手い下手いは多分ないと思うんです。
体がふわふわな女性に比べて寝心地の悪い男性は不利ではありますが
基本的に寝かしつけを何度も繰り返して赤ちゃんに覚えてもらう
必要があると感じています。
たまに寝かしつけを任されても蓄積がないので寝るわけがないんですよ。
もう赤ちゃんは母乳で寝るのが習慣になっているので
どんなにネットで調べた寝かしつけテクニックを活用しても寝ません。
これは赤ちゃんと接する時間が無いとか、信頼されてないとかの問題ではありません。
昼の12時〜19時までしか仕事に行かないで、
それ以外はずっとあやしていた私でも寝かしつけ出来ませんでした。
初めて笑わかせたのは私ですし、ニッコニコにさせるのが大得意で
抱っこすればグズることはまずない私ですが寝かしつけできない時期が長かったです。
こまめに寝かしつけの機会を作ることで
赤ちゃんがだんだん寝てくれるようになっていきました。
女性にしか担当できない母乳にこだわることで
夫側の育児機会が減ってしまっているのではないでしょうか。
ある時、完全ミルクにすることに決めてくれた
決断するに至ったきっかけは、奥さんが赤ちゃんに向ける罵詈雑言に対して
私が文句を言ったことだと思います。
その後に、母乳外来に行き産婦人科の助産婦師さんにも
母乳である必要は無いと助言をもらえたことから決意できたようです。
「母乳をあげるときしかスキンシップとれない」なんて言うほどです。
苦渋の決断だったと思いますし、
母乳で真剣に悩んでいるのに何横から心無い事言ってるんだと
思われるでしょうが言ってよかったと思っています。
おそらくどんなに優しい言葉であろうが聞く耳は持たなかったでしょう。
母乳を出す必要もない人間には何も言われたくないでしょうしね。
でもあのピキピキとした状況はなんとか改善しなくてはならないと感じました。
完全ミルクに移行したことで全てが上手く行き始めました
一番恩恵があったのはローテーションで
育児担当を分担できたことです。
集中して5時間以上寝続けることが可能になります。
我が家でのパターンがだいたい
0~7時間は旦那、7~19時は奥さん、19~24時まで夫婦で…という感じでした。
これだと私の睡眠時間がかなり足りないので毎日ではありませんでしたが
2~3日毎くらいには上記のスケジュールで動いていたと思います。
徐々にという感じですがお互いに体力も回復できるようになり
精神的にも落ち着き始めました。
とにかく消耗する日々だったのが
ちょっとお出かけするなど行動的にもなっていったと思います。
なにより助かったのは奥さんがピリピリしなくなったことで
僕のストレスもなくなったことですね。
母乳であるメリットはあるのか?
母乳じゃないといけないのか?ってことが気になると思います。
古い考えの中では色々と
・愛情が希薄になる
・性格が良くなる
・IQが高くなる
・母乳の栄養が体と頭に必要
・病気にかからない
などなど眉唾なことがネチネチと言われています。
実際のところどうなのか?
メリットが有ることはあります。
母乳はママの血液
- 多少病気にかかりにくくなる。かかってもひどくなりにくい
- 肺炎にかかる確率が1/30になる
- ママが抗体を持っていれば中耳炎にかかりにくくなる
- 乳幼児突然死症候群になる機会が減る
ママの血液を乳首を通じて赤ちゃんが取り入れます。なので抗体をもらいますが、そもそもママ自身が強い必要があります。抗体をもらいますがウイルス性には意味がありません。
【デメリット】
ママが有害物質を体に取り入れていた場合は受け継がれてしまうデメリットがあります。例えばタバコを吸っていればニコチンが、お酒を飲めばアルコールを赤ちゃんに与えることになります。
母乳はリアルタイムでおっぱいを通して血液を与えていると考えてください。
お金がかからない
ミルク代は結構家計に負担をかけます。といっても月に5,000〜8,000円くらいでしょうか。
泣き止む(こともある)
乳首を加えることで赤ちゃんが安心します。しかし我が家の場合はうまく飲めなくて逆に泣きました。
ミルクアレルギーを気にしなくていい
人工ミルクではアレルギーが出る場合があります。アレルギーの出にくいミルクもあります。
消化に効果がある
人工ミルクに比べて消化に優しいです。なによりママから乳酸菌をもらえるので腸内環境が良くなります。しかし、ママに乳酸菌が少ないなら意味がないですしミルクに乳酸菌を入れることが可能なので考慮すべきか微妙です。
母体の調子が良くなる
- 出産による膣内の状態が良くなりやすい
- 乳がんのリスクが5%ほど下がる
- 吸われることでママが安心する脳内物質が出る
うちの奥さんの場合は膣が痛くなるといっていました。乳首が非常に不快に感じるようになっていたのでおっぱいを吸われることが苦痛だったようです。
赤ちゃんの睡眠に影響する
眠くなる睡眠ホルモンであるメラトニンが赤ちゃんには少ないらしく、母乳を通じてママからもらえるらしいです。確かに母乳を飲んでいると寝ます。が、母乳を飲んでいたときのほうが寝たかというと微妙です。
準備がいらない
お出かけ時や災害時にママさえいれば赤ちゃんに栄養を与えられるのは大きなポイントですね。また、他の子へ飲ませることができることも災害時などで活用できます。
保存が効く
搾乳すれば冷凍して保存が可能です。これを活用して母乳の売買が行われているようですが…。我が家でも冷凍していましたが、すぐに腐るので扱いが難しいです。
最後に
母乳で育った人間でも最低な犯罪者はいます。
母乳に固執して宗教信者のように布教する人の気持を考えないクソもいます。
私は両親共にイライラして子育てをするより
ニコニコしながら楽しく過ごすことが
一番子供にとっても良いことだと思います。
母乳にしなかったことで子供の人生が悪くなることなんて
ありえないと思います。
考えてみてください。
人工ミルクが広まってどれだけ歴史が過ぎ、どれだけの人間がお世話になっているか。
色々調べると母乳上げの記事や本が見受けられますが、
そこにはサプリメントなど健康食品やグッズと繋がっていませんか?
育児業界はお金になるので
もしかしたら母乳神話を利用して偏った情報を提供しているかもしれません。
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